2007年12月アーカイブ
精神障害者保健福祉手帳(通称:障害者手帳)
精神障害者保健福祉手帳とは?
精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(精神保健福祉法)第45条の規定によって定められた障害者福祉制度の一つです。精神疾患(統合失調症、躁うつ病、てんかんなど)を抱える者に対する制度です。障害の重さによって、1級(一番重い)から3級までの3等級あります。なお、この等級は身体障害者手帳における障害等級とは符合しませんのでご注意ください。
1級の精神障害者保健福祉手帳を持っていると特別障害者として認定されます。税制上もっとも有利な優遇措置を受けることができます。
受けられる優遇措置
まず、税制上の優遇措置を受けることができます。所得から一定額の控除を受けられる障害者控除は最も効果的に節税できる制度で、所得税につき(1級:40万円、2,3級:27万円)の控除を、住民税につき(1級:30万円、2,3級:26万円) の控除を受けることができます。
次に、銀行預金や公社債、一部の投資信託などの利子に対する税金(通常は20%の税率)を免除される制度があります。「障害者等の少額預金の利子所得等の非課税制度(通称:マル優)」と言います。預貯金・公社債(350万円まで利子非課税)と国債(350万円まで利金非課税)の二つの枠があります。
さらに、相続税に対する減免措置が受けられます。課税対象額から「70歳に達するまでの年数×12万円」(1級)・「70歳に達するまでの年数×6万円」(2,3級)だけ控除されます。
1級の場合では、さらに自動車税に対する減免措置を受けることができます。対象者の通院、通所、通学、通勤のために使用する自動車または軽自動車についての自動車税、軽自動車税、自動車取得税が減免(全額免除)されます。
このほか、公的施設やその駐車場などの利用料金が減免される制度があります。利用される際には確認してみると良いと思います。なお、全国的に広まっている制度としては、多くの映画館における利用料金の障害者割引制度(1,800円→1,000円)があります。
障害者控除とは?
所得税と住民税に対する所得控除の一つ。精神障害者保健福祉手帳を持っているとこの控除(控除額は以下の表の通り)を受けられます。本人もしくは扶養者の所得からこの控除を受けられます。したがって、本人に所得がない場合であっても、扶養者の所得から控除して税金を節約できます。なお、手帳を持っているだけでは自動的に障害者控除が適用される仕組みにはなっていません。年末調整または確定申告が必要です。
| 1級 | 2級と3級 | |
| 所得税 | 40万円 | 27万円 |
| 住民税 | 30万円 | 26万円 |
障害者控除を受けるには?
確定申告か年末調整のいずれかで受けられます(何もしないと障害者手帳を持っていてもこの控除を受けることはできません)。年末調整で障害者控除を受けるには、その所得者の職場に障害者手帳の写しを渡す必要があるため、ためらわれるケースもあります。その場合は、源泉徴収票と障害者手帳を持参の上で税務署に確定申告に行くと良いでしょう。
勤務先に障害のことを知られる可能性は?
障害者控除の有無については勤務先に知られる可能性があります。 年末調整ではなく確定申告で障害者控除の適用を受けた場合であっても、住民税に関するデータ(通称:住民税の特別徴収票)が職場に届くため(本来はこの情報は本人しか見てはいけないことになっていますが)、原理的には本人もしくは扶養者に障害者がいることを知られる可能性があります。 ただし、障害の内容(たとえば、障害者手帳の種類)などについては記載されません。身体障害者手帳、療育手帳(知的障害者の障害者手帳です)の場合とまったく同等の記載であるため、障害の内容については知られる可能性はありません。あくまで、障害の有無と特別障害者(1級か2・3級)かどうかの区別だけが知られうる可能性のある情報になります。
医療費控除を受けるための要件
自分自身および生計を一にする配偶者、親族などのために支払った医療費が1年間に10万円を超えることが必要です。
この計算には、本人だけでなく扶養する親族や配偶者のために支払った医療費も合計することができます。 1年間とはその年の1月1日から12月31日までの期間で計算します。 医療費とは、いわゆる医療機関にかかったときの費用(自己負担額)以外にも、風邪薬などの市販の医薬品のための費用も含めることができます。 また、医療費の内訳に、通院先までの交通費を含めることができます。ただし、公共交通機関による交通費に限られます。自家用車による交通費は認められません。
医療費控除の効果
(1年間に支払った医療費の合計-10万円)を所得税と住民税の計算において、所得から控除することができます。したがって、1年間に支払った医療費の合計が10万円を超えないと所得控除を受けることはできません。
受給資格
障害年金は、公的な年金保険制度をベースにしているので、誰でも受給できる資格があるわけではありません。
最も基本的な受給資格要件は次の通りです。
障害(精神疾患)について医師にかかった初診日を基準として、20才からその初診日の間(厳密には初診日が属する月の前々月までの期間)について、年金に加入すべき期間のうち、その3分の2以上の期間について国民年金(もしくは厚生年金、共済年金)の年金保険料を納付していた(もしくは免除されていた)ことが必要です。
たとえば、32才の時点で初診日がある人については、32-20=12年間の納付すべき期間がありますが、この3分の2の期間(=8年間)について年金保険料の納付があるか、もしくは免除されている期間であることが必要です。
この受給資格要件には以下の例外規定があります。
初診日が平成28年4月1日より前にある場合(本原稿執筆時点では、誰でも必ずそうなります)、初診日が属する月の前々月までの1年間に保険料滞納期間がなければ保険料納付要件を満たすことと定められています。これは、時限付きの救済策として設けられたものです。
20才より前に初診日がある場合、特例措置があります。 初診日において20才未満であって、20才の時点で障害等級1級または2級に該当するか、その後障害の程度が進み、障害等級が1級または2級に該当することになった場合、年金を支給することになっています。
障害年金の等級
障害年金は、その障害の程度に応じて障害等級(1級~3級)が認定されます。公式には以下に示す基準が目安となっています。申請書類(診断書や申立書など)に記述された内容を元に障害の程度を審査(裁定)されて、最終的な障害等級が決まります。
- 1級・・・「身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状が、日常生活の用を弁ずることを不可能ならしめる程度」
- 2級・・・「身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状が、日常生活が著しい制限を加えることを必要とする程度」
- 3級・・・「傷病の治ゆしたものにあっては、労働に著しい制限を受けるか又は労働に著しい制限を加えることを必要とする程度」、または、「傷病が治ゆしないものにあっては、労働が制限を受けるかまたは労働に制限を加えることを必要とする程度」
障害年金の種類
年金は3階建ての制度になっています。1階の部分に国民年金(または基礎年金とも呼ばれます)があり、その上の2階部分に厚生年金と共済年金が乗っているイメージです。厚生年金はほとんどのサラリーマンが加入することになっている年金制度であり、共済年金は公務員(国・地方)と一部の独立行政法人職員、私学教員(私学共済)が加入する年金制度です。なお、厚生年金と共済年金に同時に加入することはありえません。3階の部分には、私的年金である企業年金や共済年金の職域加算などが含まれます。
初診日の時点で厚生年金にも共済年金にも加入していない場合、この年金のみを受給できます。
初診日の時点で厚生年金に加入していた場合、障害基礎年金に加えて障害厚生年金を受給できます。
障害共済年金
初診日の時点で共済組合に加入していた場合、障害基礎年金に加えて障害共済年金を受給できます。
所得制限
障害年金の受給には基本的に所得制限はありません。しかし、初診日が20才より前の傷病について障害年金を受給する場合は、例外措置として所得制限があります。社会保険庁が提示しているケースでは、2人世帯で給与所得の場合、398万4千円を超えると半額支給停止となり、500万1千円を超えると全額支給停止となります。
傷病手当金との同時給付について
原則として、同一の傷病を事由とした障害厚生年金や障害手当金、障害共済年金は傷病手当金とは同時に給付されることはありません。ただし、傷病手当金の支給額が障害厚生年金などの支給額を上回る場合、その差額分が支給されます。
自立支援医療とは?
精神保健福祉法第32条(旧)を引き継いだ精神障害福祉制度です。
この制度の最も重要な効果は、精神疾患の通院医療費に対して、通常の3割負担(国保もしくは健康保険)よりも低い1割負担になる点です。医療費を3分の1に節減できる重要な制度です。
自立支援医療を受けるには?
申請の窓口は、住民票がある市町村役所(障害福祉課)です。 申請には、申請書と医師の診断書が必要です。どちらも市町村役所に書類は備えてあります。 有効期間は1年間です。1年ごとに更新申請の手続きが必要です。 精神障害者保健福祉手帳を一つの申請書で同時に申請することもできます。
マル優とは?
正式名称は、「障害者等の少額預金の利子所得等の非課税制度」と言います。 障害者手帳(身体障害者と知的障害者、精神障害者)を持っている人に適用があります。 また、遺族年金を受給する妻に対しても適用があります。
以下の3つの金融商品の利子・利金について、利子課税(通常は20%の源泉分離課税)が免除されます。
- 銀行や信用金庫などの預金(元金350万円まで)
- 公社債、公社債投資信託(元金350万円まで)
- 元本保証された投資商品ではありませんが、MMF(Money Management Fund)も公社債投資信託の一種でマル優の手続きも簡単で、同じ預け入れ期間の定期預金よりも高い利回りを得ることができます。MMFは証券会社(ネット証券を含む)で買うことができます。
なお、手帳を持っているだけでは適用を受けることはできません。申請が必要です。
金融商品の分類によって、以下のマル優とマル特に分けられます。
| マル優 | 銀行などの預金について元金350万円まで利子非課税 |
| マル特 | 公社債(国債・地方債・社債)の元金350万円まで利子非課税 |
(郵便貯金の非課税制度については、郵政公社の民営化に伴い、マル優は廃止されるとのことです。今後は銀行預金と同じ枠の中でのみマル優の適用を受けることができます。)
マル優の適用を受けるためには?
申し込み先は銀行や信用金庫、ゆうちょ銀行、証券会社などの金融機関です。 「非課税貯蓄申込書」を障害者手帳の写しとともに提出して申し込みます。 すべての金融機関で取り扱いがあるわけではありませんので、必ずマル優の適用があるかについて金融機関に問い合わせしましょう。
わたしたちの病気は、どうしても労働能力や家事能力が低下しがちです。そのため収入が減り、生活が苦しくなり病状が悪化ということも招きかねません。 障害年金は、一定の受給資格要件を満たす人が障害を持ったことにより受け取ることが出来る当然の権利です。年金申請したいと思った時が、申請のチャンスです。申請には、気力も体力も要ります。自分ひとりで申請を行うのは容易なことではありません。家族・ケースワーカー・友人などあらゆる人に手伝ってもらうことも大事です。ここでは、実際に年金取得するまでの流れと、そこで知り得た情報をわたしを含め他の年金受給者の話を交え、皆さんにお話したいと思います。
初診日の時点で加入していた年金保険が国民年金の方は、申請する機関が国民年金となるので、社会保険事務所または市区町村の年金課です。住んでいる地域によって違いますので、確認してください。市役所年金担当者の話では、全国的な傾向として、今後市町村役場の年金課から社会保険事務所に窓口が移行していくようです(2007.8現在)。初診日の年金保険が厚生年金の方は社会保険事務所です。 初診日の年金保険が共済年金の方は共済組合です。元の勤務先に尋ねてみてください。共済担当者がいると思います。
次は、「障害年金の申請に必要な書類」です。「目次」にも戻れます。
受診状況等証明書 診断書 病歴・就労状況等申立書 その他、住民票や年金振込先などの事務的な書類受診状況等証明書いわゆる「初診証明書」です。発病して初めて受診した病院で書いてもらいます。遠方であれば、証明書を書いてもらえるか?どうかまず電話をかけるか、手紙を出して確認してみましょう。証明書を郵送してくれる場合もあります。ただし本人と証明するものがないと郵送は難しいので、その場合は、現在通院中の病院のケースワーカーや精神保健福祉センターに相談してみましょう。初診の病院にもよりますが、郵送が無理と言われた場合は、遠方でも取りに行くしかありません。
なお、「障害年金の等級(1~3級)ごとにそれぞれの申請書類があるわけではありません。障害の程度を審査された結果、いずれかの等級が決まります。障害等級については、ふるかわさんのコンテンツも参考にしてください。
次は、「主治医に診断書を依頼する際の留意点」です。「目次」にも戻れます。
診断書は医師が書くものですが、書きなれた医師もいれば、そうでない医師もいるし、日頃から詳しくカルテに記載する医師も、しない医師もいます。医師は、病状については治療上必要なのでカルテに記載していますが、治療上必要な病状以外の患者の生活能力や経済状態については案外知りませんし、カルテにも記載していないことが多いです。
障害年金とは、「障害者の症状の悪化により、日常的な生活の困難を極めたり、就業できない(あるいは継続的(充分)に働けない)時などの生活の土台を支えるため」のものです。それは結果的に療養生活を助け、症状の悪化を防ぐことになります。
まず、自分で病歴・生活歴を書いて、医師に読んでもらいましょう。特に病院をいくつか転院された方にはお勧めです。 よりよい診断書を作成してもらうために〜自分カルテを書きましょう。これは、自分で書いた病歴・生活歴の事で、ここでは便宜上「自分カルテ」と呼ぶことにします。自分の書きやすい形で構いませんが、書く上で「医師の書く診断書」のチェック項目にあたる用語をポイントとしてあげていますから、参考にしてみてください。
次は、「躁と鬱の症状を表すキーワード」です。「目次」にも戻れます。
病歴:病状で以下の「 」に当てはまる状態があったなら、必ず書いておきましょう。もちろん、わたしたち申請者は医療者ではありませんから、難しい専門用語を使う必要はありません。言葉の意味が分らない時は、主治医などに訊ねるかネットや本で調べてみましょう。
躁状態を表現するキーワード「おかしな行動(具体的に)」 「逸脱的な行為」 「多弁・多動」 「思考奔逸(考えがまとまらない、考えがころころ変わる)」 「易怒性・易刺激性(何でもないことで怒る・ちょっとした刺激で行動を起こしてしまう)・興奮」 「誇大的」 「誇大妄想」 「暴言・暴力」 「器物破損」 「気分高揚」
うつ状態を表現するキーワード 「思考・運動停止(何も考えられない・動けない)」 「抑うつ気分」 「自殺企図」 「希死念慮(死にたい気持ち)」 「不眠」「過眠」 「不安」 「焦燥感」「易刺激性・興奮(激越性うつ病)」 「易疲労感(疲れやすい)」 「意欲・活動力の低下」 「自責感」安定〜うつを表現するキーワード「ひきこもり」 「意欲・活動能力の低下」 「家事能力の低下」生活歴日常生活能力は、等級判定での大きなポイントになります。特に2級以上は「働けない」事が前提となっています。「病状によって働けない」、「無理をして働いているが極端に労働能力が低下している(休職経験やその休職期間を含む)」なら事実を書きましょう。
もし退職した場合、記載上の問題ですが「自主的に退職」の時は「病気により退職に追い込まれた、退職せざるを得なかった」という表現がよいでしょう。また、それとなく上司に退職を促された事実、または「退職を促されたように感じた」事があれば「退職した」と書くより「退職勧告された」と書くほうがインパクトがあります。
次は、「双極性障害における日常生活能力のとらえ方」です。「目次」にも戻れます。
女性の方に多いと思いますが、家で家事をされているまたはせざるを得ない環境にある場合(既婚・独身に拘わらず無職のケース)、これも「労働」です。家事労働が出来ないということは「外で働けない」ことと同じで、非常に深刻なことです。これは生活能力がひどく低下していることを現しています。家事労働は非常に複雑で重要な労働ですから、「家事が出来ない」ことはきちんと書いておきましょう。また、家事が出来ず、ヘルパーを利用している場合や、同居人及び近親者のお世話になっている場合は、書いておきましょう。それだけ生活能力が低下していることを医師にわかってもらうためです。
日常生活能力とは、仕事が出来るか出来ないかだけの問題ではありません。日常の生活の能力がどれだけ低下しているかが問題になってきます。下に判定基準を書いておきましたので、項目に沿って、自分の生活能力を書いてみましょう。「自分で食事が作れない」とか「お風呂に入れない」「浪費してしまう、買い物に行けない」「うつで通院が出来ない」「人とうまく付き合えない」「希死念慮が常に沸いている」「ODをしてしまった」「イライラして物を投げた・壊した」などの表現を使って、自分の日常生活について、自分に当てはまる事を書いておきましょう。
判定基準診断書には判定基準がありますから、それを参考に自分の状態を表現していくのも、一つの手かもしれません。自分の最悪な状態のときのことを思い出して、出来ていたのかどうか、書き出してみましょう。これはわざと等級をあげようと悪意を持って不正をしようとすることとは違います。 肝心なことは躁病相もうつ病相も一番状態が悪化したと症状を規準に、診断書を書いてもらうようにすることです。日頃から、主治医に対して、言葉(メモでもよい)ではっきりと働きかけ、コミュニケーシ、ョンを取ることが大切です。医師にとっては、訴えがない(または少ない)ことが、もっとも診断書が書きにくいようです。
日常生活能力の判定では、(1)適切な食事摂取、(2)身辺の清潔保持、(3)金銭管理と買い物、(4)通院と服薬、(5)他人との意思伝達及び対人関係、(6)身辺の安全保持及び危機対応の6項目が4段階で判定されます。各項目、a判定「できる」b判定「自発的に出来るが援助が必要」c判定「自発的には出来ないが援助があればできる」d判定「できない」です。もちろん、他の記入箇所があるので、この判定だけによるものではありませんが、明暗を分けるかなり重要なポイントのようです。
日常生活の能力の程度の判定5段階評価ですが、(1)「精神障害を認めるが、社会生活は普通にできる。」(2)「精神障害を認め、家庭内での日常生活は普通にできるが、社会生活上困難がある。」(3)「精神障害を認め、家庭内の単純な日常生活はできるが、時に応じて援助が必要である。」(4)「精神障害を認め、日常生活における身のまわりのことも、多くの援助が必要である。」(5)「精神障害を認め、日常生活における身のまわりのことも、ほとんどできないため、常時の介護が必要である」。です。(5)は最重度。 ここも、他の記入部分との兼ね合いもありますが、かなり重要な判定のポイントのようです。
家族が治療に協力的でなければ、治療がうまく進みません。しかし医師が知らない(患者が医者に告げていない、告げづらい)場合もあります。 「家族が病気に理解がない」「家族が病弱で介護が必要」など家族についても自分カルテに書いておきましょう。 経済状態については、よほどコミュニケーションが取れてないと、医師は知らないものです。しかし、障害を持った私たちがより病状を安定させるためには、お金はかかせません。年金受給の基本条件は精神障害を持つことで、患者本人が「働きたくても(充分に)働けない」ということにあります。一方で「年金生活の親の扶養」「夫(妻)の収入が少ない」「夫(妻)が給与を渡さない」「夫(妻)がギャンブルで借金」「夫(妻)の浪費が酷い」など、自分を取り巻く経済的に不安定あるいは苦しい環境に触れておくことは年金受給のために大切です。経済状況が厳しいというのは、判定のポイントですから、その状況(経済的に苦しいこと)をきちんと医師に知らせておく必要があります。 労働能力自分が「働ける状態でない」「働く能力がない」であれば、きちんと医師に告げておきましょう。そして医師に「働いてよいかどうか?」必ず確認しましょう。医師から仕事をとめられたら、後で述べる「申立書」にも同様に記しましょう。
次は、「よりよい診断書を書いてもらうために〜自分カルテ」です。「目次」にも戻れます。
では、発病から現在に至るまで、上記のことを踏まえて「自分カルテ」を書いてみましょう。繋がらない文章でもいいのです。箇条書きで充分です。診断書の内容が年金取得には、一番大きく左右しますから、ここは辛くてもエネルギーを使いましょう。家族や友人に聞き取り、代筆をしてもらうのも、よい方法だと思います。そして「自己カルテ」を医師に渡し、診断書の作成に役立ててもらいましょう。わたしたちの作業はここまで。後は医師が参考にしてくれることを願いましょう。医師の診断書が出来たら、必ず一部コピーをもらって保管しておきましょう。
わたしの場合*遡及請求(そきゅうせいきゅう)は、できませんでした。諸事情で転院を繰り返した上、障害認定日当時の主治医が引退しており、かつカルテ上に障害にあたる記載がなかったもので、引き継いだ医師より「診断書の作成は困難」と連絡があったのです。 病歴・就労状況等申立書この書類だけが、唯一自分で状態を書ける書類です。また調子が悪く自力では書けないときは、家族・ケースワーカー・友人に代筆してもらうこともできます(印鑑と本人との関係を書くことが必要)。「書ける状態ではない」と見せたいために、わざと簡単に書くのは得策ではありません。それはなぜか?このことについては後で述べます。
次は、「病歴・就労状況等申立書の書き方」です。「目次」にも戻れます。
1. 病名:
これは必ず医師の診断書と同じにしてください。
2. 発病したときの状態と発病から初診までの間の状態
発病日は「受診状況等証明書」と同じにしてください。症状については「受診状況証明書」、に書かれた内容と一致させる必要は全くありません。医師に告げてない内容でも全く問題なく自分の状態がどうだったか書いて詳しく書いてください。特に「受診状況証明書」に書かれていないもので、受給の可否を左右すると思われる事柄は、自分で付け加える必要があります。
3. 初診時の医療機関の名称・所在
「受診状況等証明書」と同じにしてください。
4. 項目名
ここからが本番。初診から現在までの経過を年月順に記入してください。 通院期間・入院期間は必ず、医師の診断書と一致させてください。書類上は、(1)受診していた期間は、通院期間及び受診回数・入院期間・治療の経過・医師から指示された事項、転医・受診中止の理由などを記入。(2)受診していなかった期間は、その理由、自覚症状の程度、日常生活の状況などについて具体的に記入。となっていますが、受診していた期間でも自覚症状の程度や日常生活の状況は具体的に書きましょう。
2の「発病したときの状態と発病から初診までの間の状態」の箇所で述べたように、医師に告げてないことでも、全くかまわないのです。医師が診察室では「うつ症状が軽い」と感じていても、患者は「受診がやっとで、家では寝たきり」「気持ちが沈んで泣いてばかりいる」かもしれません。「躁状態ではない」と判断されても、実は「買い物が増えて浪費している」「いつもより、おしゃべりになっている」かもしれません。どれだけ状態が悪いのかを具体的に自分の言葉で、書けるだけ書いていきましょう。
用紙の裏面 就労状況等関係:ここでは、就労状況について書きます。 「障害認定日(初診日から1年6月目又は、それ以前に治った場合は治った日)」と「現在(請求日頃)」の状況について記入します。
(1)就労していた場合 ア.通勤方法・時間。イ.出勤状況 ウ.どんな仕事をしていたか具体的に記入。エ.仕事中、仕事が終わったときの身体の調子 1)ア・イは事実をそのまま、職場からもらった資料などを参考に記入するだけです。 2)ウは、「病気休暇」を取っていたり、「状態が悪いのに無理をして働いていた」など、具体的に書きましょう。 3)エは、「頭が重く仕事がはかどらなかった」「勤務後は疲れて寝てばかりいた。」など。もし、労働困難な病状を同僚から言われたことがあれば、忘れずに書いておきましょう。
(2)就労していなかった場合 ア.仕事をしていなかった理由 (ア)〜(オ)まで5つのうちから選択します。 (ア)体力に自信がなかったから (イ)医師から働くことを止められていたから (ウ)働く意欲がなかったから (エ)働きたかったが適切な職場がなかったから (オ)その他 理由 (イ)の「医師から働くことを止められていたから」がもっとも状態が重いと判断されます。もし「働けない状態」にあるなら、前にも述べたように医師にも「働けない」事をきちんと告げておき、医師の意見を確認しておきましょう。 イ.毎日どのように過ごしていたか (ア)〜(オ)まで5つのうちから選択します。 (ア) 普通の日常生活ができる。 (イ) ほとんど家の中にいるが時々散歩にでる。 (ウ) 身のまわりのことはかろうじてできるが、一日中家にいる。 (エ) 身のまわりのことはかろうじてできるが、一日中寝ている。 (オ)「身のまわりのこともできず、常に他人の介助が必要で、一日中寝ている。」が最も重い状態です。 この項目は躁状態が想定されていないので、一日中寝ていなくても、「身のまわりのことができない」「常に他人の介助が必要」であれば(オ)を選択してよいと思います。
(3)日常生活に不便を感じていることを記入 躁状態・うつ状態の最悪の時のことを思い出して、具体的に書いていきましょう。
なぜ、詳しく書くほうがいいのか?それは、もし自分が認定された等級に不服がある場合、例えば「2級該当」だと思っていて「3級認定」場合ですが、不服があるとき申し立てをするには、この「病歴・就労等申立書」が重要視されるからなのです。 書類の提出 書類が揃ったら、加入保険それぞれの申請先に申請しましょう。なお、申請書類は必ずコピーをとっておいて手元に持っておきましょう。申請に行くことすら、大変な病状であれば、家族やケースワーカーに依頼しましょう。何でも自分ひとりでする必要はありません。わたしの場合は、最初にケースワーカーに委任状を書き、書類取り寄せから、申請まで全部代行してもらいました。費用は特にかかりませんでした。
遡及請求:障害認定日、初診から1年半後、の診断書と現在の診断書の両方が障害にあたれば、過去五年分(それ以前の権利については時効で消滅するため)までに限りさかのぼり年金が支給されます。一気に何百万円も振り込まれることもあるわけです。これは実際に受理できたはずの障害年金です。申請が遅れたために後納されたという捉え方が妥当でしょう。
次は、「障害年金申請から認定まで」です。「目次」にも戻れます。
食費、医療費、保険料、ヘルパー費用、電話代、プロバイダ料、壊れた電化製品の買い替え、交通費、衣料品。これだけでも、わたしの働いていた時のわずかな貯金は、年々目減りする一方でした。働けず、家賃や光熱費、食費は、連れ合いにおんぶに抱っこ。後2年もすれば、一文無しになるところでした。身体的に調子が悪くても、我慢して受診しない日も続きました。経済的な理由で、必要な入院を早めに切り上げたこともあります。お金のかかる趣味は、断ち切るしかありませんでした。
障害年金を受給しだしてからは、違います。身体の具合が悪ければ、我慢せず、早めに受診・治療することができます。連れ合いへの負い目も減り、気分的に楽になりました。趣味にも衣料品にも、お金が使えるようになりました。なにより、症状が安定したことが一番です。 働けないわたしにとっては、年金は命の綱なのです。 最後にくどいようですが、年金申請に必要だった診断書や書類などは、全て原本かコピーをとって保管しておきましょう。必ず後で役に立ちますから。
「目次」に戻れます。
最初から双極性障害,気分障害,DSMを使うと分かりにくいので,昔から馴染みの名前・概念である,うつ病と躁うつ病から始めましょう。
うつ病≒メランコリーは昔から知られていた状態で,ヒポクラテスはそれを黒胆汁(メランコリア)のせいにしました。それに対して,興奮性の精神病≒躁病(マニー:”荒れ狂っている”が語源)が,メランコリーの人の一部に一時期現れる事もその後から知られていました。
これらは古代ギリシャの話だけど,19世紀のドイツのエミール・クレペリンが,これらを躁うつ病としてまとめました。彼はうつ状態から躁病まで含むかなり広い範囲を躁うつ病として捉え,その病因は(単一の)病的素質に起因する内因性の疾患であるとしました。
クレペリンは長い間,精神医学の教科書を1人で書き続け,初版(1883年,当時27 歳大学講師)から8版(1913年)(大学教授)まで版を重ねた人なので,概念も記載も様々に変化しています。もちろん,彼より前にも後にも研究者がいて様々な観察,仮説・病気の提唱を行ないました。
1-2)病因的分類
病因は大きく分けて内因と外因に分けられます。内因というのは本人の素質に起因する病気で,外因は外からの原因による病気の事です。外因には細菌などの感染症によるものとか,脳の器質的疾患によるもの(器質性),脳以外の器質性疾患によるもの(症候性),神経症性,心因性,反応性,中毒性とか様々な分け方があります。
身体疾患の場合はかなり原因の区別がつけやすいのですけど,精神疾患の場合は,厳密には原因を決めがたいのです。でも,葬式躁病のような例外を除いて,躁うつ病は原則として内因性で,うつ病には,内因性と外因性(神経症性,反応性うつ病など)があるとされて来ました。
その根拠は,躁うつ病とうつ病を比べた時,発症の誘因が後者に多い事,動物モデルで種々のストレス(強制スイミングなど)をかけると,比較的容易にうつ病様の病態が作り出され,抗うつ薬の薬効検定などに応用可能でしたが,どのように種々のストレスをかけても,躁うつ病のような症状を持つ動物モデルは出来なかったのでした。そこでうつ病は一般にストレスで作りうるけど,躁うつ病はストレス+素因がいるとされたのでした。
葬式躁病の場合,近親者の死という喪失体験でなぜ鬱でなく躁になったかの精神分析的解釈では,耐えがたい現実を躁になる事で否定し,自我の崩壊を保護するという躁的防衛の観点で説明しています。
また躁状態とうつ状態を引き起こす転職,転居,昇進,近親者の死,異性関係,経済的問題などのライフイベントを調べると,躁を起こすものと,鬱を起こすものは変わりがなかったのでした。つまりあるライフイベントが,躁を起こすことも,鬱を起こすこともあるのでした。ライフイベントが誘因となるのは,比較的初期の躁うつ病に多く,経過が長くなる程ライフイベントの誘因なしに気分変動がおこると言われています。
クレペリンは明らかな外因なしに鬱をくり返す内因性うつ病は,経過を追うといつか躁状態を呈すると仮定して,内因性うつ病と躁うつ病は同じ物と考えました。また,クレペリンは,躁うつ病は,統合失調症と異なり人格の荒廃に至らない事,主として気分・感情の障害である事を主張しまた。
やはり内因性の統合失調症はそれに対して,思考・意志の障害があるとしました。
二大内因性精神病として統合失調症と躁うつ病を分類したのは彼で,それは大きな業績とされます。
しかし,その後の研究で,うつ病と躁うつ病は同じでない事が,疫学的,臨床遺伝学的研究などによって明らかになって,単極性障害,双極性障害と別の疾患単位にする事が提唱されて今日に至り,DSMやICDなどの国際分類・診断体系でも踏襲されました。
すなわち単極性うつ病と双極性障害の疫学的比較をすると,有病率は10%対1%と単極性が圧倒的に多く,発症年令は双極性の方が若く20代前半で,単極性は40代と60 代にピークがあります。単極性では女性が男性の2倍なのに,双極性では性差がなく,単極性で発症の誘因が多いなどの差があります。臨床遺伝学では,双極性で家族歴(家族内発症),二卵性双生児より一卵性双生児で疾患一致率が高いことから,単極性より遺伝的要因・影響が高いようです。しかし,メンデルの法則の遺伝形式の単一遺伝子病であるハンチントン舞踏病や血友病などと異なり,完全に遺伝子だけで決定される病気ではありません。
双極I型障害の第1度親族(親,子,同胞,二卵性双生児)の発症率は1.5-15.5%で,単一遺伝子の効果としては低く,多因子遺伝としては高いことから,これらの中間の遺伝様式と考えられています。
結局,国際分類で,躁うつ病という歴史的病名は破棄され,双極性障害とうつ病性障害という2つのカテゴリーで分類される事になりました。
ここで寄り道ですが,ストレスとうつ病動物モデルの事を説明します。
寄り道されないかたは,引き続き、「2)国際分類・操作的診断基準の台頭」 へ
最初のコンテンツ別目次に戻るには、双極性障害の概念、診断、治療
ここのコンテンツ 「双極性障害の概念、診断、治療」の1-2)病因的分類のところに,次のように書きました。
「躁うつ病とうつ病を比べた時,発症の誘因が後者に多い事,動物モデルで種々のストレス(強制スイミングなど)をかけると,比較的容易にうつ病様の病態が作り出され,抗うつ薬の薬効検定などに応用可能でしたが,どのように種々のストレスをかけても,躁うつ病のような症状を持つ動物モデルは出来なかったのでした。そこでうつ病は一般にストレスで作りうるけど,躁うつ病はストレス+素因がいるとされたのでした」
しかし,動物のストレスによるうつ病モデルの具体的説明はしませんでした。この動物モデルは,人間が日常生活のストレスでうつ状態になる状況にも似ていて,参考になるので、寄り道ですが紹介します。
みな,うつ病のモデルですけど,躁うつ病のうつ病相には適応できるかもしれません。
紹介するモデルは,1)強制水泳(forced swimming:FS),2)学習された無気力(学習性無力,learned helplessness:LH),3)社会的負け犬(social defeat: SD)モデル,4)母子分離モデル,でした。
1)は,ラットを水が入った円筒形の容器に例えば15分入れた後に,ケージに戻し24時間後再度5分間,水につけて,その間に見られる無動時間を測定するものです。ラットは水に入れると最初はもがくけど,次第に諦めて顔を水面に浮かすだけの無動状態になります。それの時間を測ります。簡便なので多くの抗うつ薬の検定に今でも使われます。わずか1日間の薬物投与で,無動時間の短縮が見られます。
:想像を絶する激務にさらされれば,だれでもうつになります。
2)は,まずラットを,スキナー箱に入れて,レバーを押すことで回避可能な電気ショックを与えて,レバーを押すことを学習させます。つぎにレバーのスイッチを切って回避不能にした電気ショックを例えば80回与えます。それから24時間後,レバーのスイッチを入れて回避可能な電気ショックを与えます。テストを例えば15回行い,11回以上逃避失敗したものを学習性無力(LH)状態とします。
:困難な状況でもコントロールできれば耐えられるのに,耐えられない状況(レバーが効かない状況)に追い込まれる経験をすると、その後はもうダメです。
3)は社会的ストレスをみるものです。例えば一日10分だけ攻撃的マウスと普通マウスを同一ケージで飼い,残りの時間は互いのケージは透明な隔壁と空気穴で分かれた飼育環境で飼います。これを10日続けると,うつ病類似行動のマウスやラットができます。
:嫌な人(上司,同僚,家族など)と同じ空間にいる、あるいは付き合うのは,かなりのストレスです。
4)母子分離ラット(他の動物の場合もある)では,成長後のストレス負荷に,正常飼育群より,コルチコステロン高値持続の点などでストレスに弱いことが示されています。うつ病あるいはそのストレス脆弱性の動物モデルとして,母子分離モデルが開発されました。
母子分離後,成育させ,2)学習性無力形成の有無を,正常飼育群と比較してみるといった複雑な実験系もあります。繊細な遺伝子レベルでの変化もあることが報告されています。
一方, 幼少期に虐待,ネグレクトなどを経験した人の場合も,脆弱性があって,成長後にうつ病になりやすいと報告されています。
:小さい頃の事は良く分からないけど,脆弱性が生じる事があったのでしょうか?
参考文献1.うつ病の脳科学的研究:最近の話題 http://jams.med.or.jp/symposium/full/129006.pdf
2.ストレスとうつ病動物モデル:医学のあゆみ 2006.12.30 v.219 p.1042
では、寄り道から戻って、「2)国際分類・操作的診断基準の台頭」 へ
コンテンツ別目次は 双極性障害の概念,診断,治療
推定された病因によって分類されてきた従来の精神疾患の分類・診断に対して,主観的・直感的すぎると批判が集まって来ました。問題として,各国の種々の精神科医がバラバラに色々な病名を提唱するから,それらの異同が分からないとか,国によって診断の仕方が違う,同じ国でも精神科医によって診断結果が異なるという問題です。
そこで,現時点で精神疾患の原因は確実でないので,原因を推定して分類する病因的分類を排除し,客観的に判断できる臨床症状の組み合わせから診断する(操作的診断法)を使って出来たのが,国際分類であるWHOのICD分類とアメリカ精神医学会のDSM 分類です。それらの最新版はICD-10(1990年)とDSM-IV-TR(2000年)です。
両方とも似ているけど,ここではより新しいDSM-IV-TRをとりあげます。内因,外因,神経症性,反応性などを使わず,症状,期間,重症度などの組み合わせだけから,診断しています。
また,今までの病名を大幅に整理・単純化してしまいました。DSM-IVでは,歴史的病名である神経症(ノイローゼ)(不安障害に一部移行),ヒステリー(転換性障害へ),心身症(身体表現性障害へ)などは消えたり,名称・概念の変革を受けています。
DSM-IV-TRを,見てみると,うつ病,躁うつ病はまとめて気分障害(DSM-IIIの旧名,感情障害)に分類されています。
DSM-IV-TR(2000年)はDSM-IV(1994年)の分類体系は変えずに文章だけ追記されたものです。
気分障害の分類では,まず気分エピソードが定義されます。それには,大うつ病エピソード,躁病エピソード,混合性エピソード,軽躁病エピソードの4つがあります。
大うつ病というのは大げさな名前ですけど,単にmajor depressionの和訳で,ある程度以上のうつ状態のみを扱おうという考えです。これらの気分エピソードは、独立した疾患単位ではないけど、気分障害の診断の重要な構成部分として用いられます。
2-1)DSM-IV-TRによる気分障害の分類
2-2)気分エピソード Mood Episodes
2-3)気分障害の分類(簡単な記述)
2-3-1)うつ病性障害 Depressive Disorders
2-3-2)双極性障害 Bipolar Disorders
引き続き、「2-1)DSM-IV-TRによる気分障害の分類(目次)」へ
コンテンツ別目次は 双極性障害の概念,診断,治療
- 気分エピソード
- 大うつ病エピソード
- 躁病エピソード
- 混合性エピソード
- 軽躁病エピソード
- 1)うつ病性障害
- [296.2x] 大うつ病性障害、単一エピソード
- [296.3x] 大うつ病性障害、反復性
- [300.4] 気分変調性障害
- [311] 特定不能のうつ病性障害
- 2)双極性障害
- 2-1)双極I型障害
- [296.0x] 双極I型障害、単一躁病エピソード
- [296.40] 双極I型障害、最も新しいエピソードが軽躁病
- [296.4x] 双極I型障害、最も新しいエピソードが躁病
- [296.6x] 双極I型障害、最も新しいエピソードが混合性
- [296.5x] 双極I型障害、最も新しいエピソードがうつ病
- [296.7] 双極I型障害、最も新しいエピソードが特定不能
- 2-2)[296.89] 双極II型障害(軽躁病エピソードを伴う反復性大うつ病エピソード)
- 2-3) [301.13] 気分循環性障害
- [296.80] 特定不能の双極性障害
- 他の気分障害
- [293.83] ・・・(一般身体疾患を示すこと)・・・による気分障害物質誘発性気分障害(物質特定のコード番号をつける)
- [296.90] 特定不能の気分障害
米国精神医学会編、高橋三郎ほか訳『DSM-IV-TR 精神疾患の診断・統計マニュアル』(医学書院、2004)より、
次は、「2-2)気分エピソードMood Episodes」へ
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DSM-IV-TRとは
DSM-IV-TR = Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders, Fourth Edition, Text Revision
直訳だと,「精神障害の診断・統計マニュアル IV 版-テキスト改訂版」ですが,医学書院の訳本の題名は,『DSM-IV-TR 精神疾患の分類と診断の手引 改訂版』(医学書院、2004)となっています。
上記の目次でさえ実は抜粋ですが,本文は更に長くて複雑なので,私が独断と偏見で簡単化しました。
< >は私の注記。
2-2-1)大うつ病エピソード <後でより詳しく説明。>
次のうつの症状の5つ以上が2週間以上続く。
<臨床的には6週間以上続くと本物と考えるらしい。>
ほとんど毎日の抑うつ気分。興味、喜びの著しい減退。著しい体重減少、あるいは体重増加。不眠または睡眠過多。精神運動性の焦燥または制止。易疲労性、または気力の減退。自分に対する無価値観、または不適切な罪責感。思考力や集中力の減退、または、決断困難。死についての反復思考、反復的な自殺念慮、自殺企図。
<大うつ病は,抑うつ気分と,興味・喜びの低下が2大症状で,これらの1つはほぼ確実に存在します。>
2-2-2)躁病エピソード <後でより詳しく説明。>
やたらと元気な躁症状が1週間以上。入院が必要ならもっと短くても。職業上や日常の社会活動または他者との人間関係に著しい障害を起こすほど、入院が必要であるほど重症であるか、精神病性の特徴が存在する。
<精神病性の特徴とは,幻覚・妄想があること。これは,社会的・心理的ダメージを受ける可能性がある危険な状況です。>
2-2-3)混合性エピソード <後でより詳しく説明。>
少なくとも1週間の間ほとんど毎日、躁病エピソードの基準と大うつ病エピソードの基準をともに満たします。
2-2-4)軽躁病エピソード <後でより詳しく説明。>
少なくとも4日間、持続的に高揚し、開放的または易怒的な気分が続く症状を特徴とする。躁病エピソードと類似するが、程度が軽く、人間関係や社会生活に影響は少ない。
2-2-2)躁病エピソード Manic Episode(詳細)
<躁病エピソードは,患者自身が異常の自覚(病識)を失うなど,特に大事なのできちんと各項目を引用します。>
- A. 気分が異常かつ持続的に高揚し、開放的または易怒的にいつもと異なる期間が、1週間以上(入院が必要な場合はもっと短期間でも)。
- B. 気分障害の期間中、以下の症状のうち3つ以上が持続している(気分が単に易怒的な場合は4つ)。
- 自尊心の肥大、または誇大。
- 睡眠欲求の減少(例えば、3時間眠っただけでよく休めたと感じる)。
- 普段よりも多弁であるか、喋り続けようとする心迫。
- 観念奔逸*、またはいくつもの考えが競い合っているという主観的な体験。
- 注意散漫(注意があまりにも容易に、重要でない関係のない外的刺激に誘導される)。
- 目標志向性の活動(社会的、職場または学校内、性的のいずれか)の増加、または精神運動性の焦燥。
<要するに逸脱行動。> - まずい結果になる可能性が高い快楽的活動に熱中すること(例えば、制御のきかない買い漁り、性的無分別、馬鹿げた商売への投資などに専念すること)。<これらも逸脱行動で,本人の自覚だけでは防げません。また本人が逸脱・異常と自覚していない事もあります。>
- C. 症状は混合性エピソードの基準を満たさない。
- D. 気分の障害は、職業的機能や日常の社会活動または他者との人間関係に著しい障害を起こすほど、または自己または他者を傷つけるのを防ぐため入院が必要であるほど重篤であるか、または精神病性の特徴が存在する。
<入院が必要か,職業的・社会的・心理的破滅を招くと言うこと。精神病性の特徴とは,幻覚・妄想などの事。>
<*観念奔逸(かんねんほんいつ):たくさんの考えが同時に起きてまとまらなくなる,次々新しい考えに飛び移る>
2-2-4)軽躁病エピソード Hypomanic Episode(詳細)
<双極IとIIの鑑別上重要>
A. 持続的に高揚した、開放的な、または易怒的な気分が、少なくとも4日間続くはっきりとした期間があり、それは抑うつのない通常の気分とは明らかに異なっている。
B. 気分の障害の期間中、以下の症状のうち3つ(またはそれ以上)が持続しており(気分が単に易怒的な場合は4つ)、はっきりと認められる程度に存在している。
(1) 自尊心の肥大または誇大。
(2) 睡眠欲求の減少(例えば、3時間眠っただけでよく休めたと感じる)。
(3) 普段より多弁であるか、喋り続けようとする心迫。
(4) 観念奔逸、またはいくつもの考えが競い合っているという主観的な体験。
(5) 注意散漫(すなわち、注意があまりにも容易に、重要でないかまたは関係のない外的刺激に転導される)。
(6) 目標志向性の活動(社会的、職場または学校内、性的のいずれか)の増加、または精神運動性の焦燥。
(7) まずい結果になる可能性が高い快楽的活動に熱中すること(例えば、制御のきかない買いあさり、性的無分別、馬鹿げた商売への投資などに専念する人)。
C. エピソードには、症状のないときにはその人物に特徴的でない明確な機能変化が随伴する。
D. 気分の障害や機能の変化は、他者から観察可能である。
E. エピソードは、社会的または職業的機能に著しい障害を起こすほど、または入院を必要とするほど重篤でなく、精神病性の特徴は存在しない。
F. 症状は物質(例:乱用麻薬、投薬、あるいは他の治療)の直接的な生理学的作用、または一般身体疾患(例:甲状腺機能亢進症)によるものではない。
2-2-1)大うつ病エピソード (詳細)
2-2-3)混合性エピソード(詳細)
を下記のページで記載します。
2-2-1)大うつ病エピソード Major Depressive Episode (詳細)
A. 以下の症状のうち5つ(またはそれ以上)が同じ2週間の間に存在し、病前の機能からの変化を起こしている;これらの症状のうち少なくとも1つは、(1)抑うつ気分または(2)興味または喜びの喪失である。
*注: 明らかに、一般身体疾患、または気分に一致しない妄想または幻覚による症状は含まない。
(1) 患者自身の言明(例えば、悲しみまたは、空虚感を感じる)か、他者の観察(例えば、涙を流しているように見える)によって示される、ほとんど1日中、ほとんど毎日の抑うつ気分。
*注: 小児や青年ではいらいらした気分もありうる。
(2) ほとんど1日中、ほとんど毎日の、すべて、またはほとんどすべての活動における興味、喜びの著しい減退(患者の言明、または他者の観察によって示される)。
(3) 食事療法をしていないのに、著しい体重減少、あるいは体重増加(例えば、1か月で体重の5%以上の変化)、またはほとんど毎日の、食欲の減退または増加。
*注: 小児の場合、期待される体重増加がみられないことも考慮せよ。
(4) ほとんど毎日の不眠または睡眠過多。
(5) ほとんど毎日の精神運動性の焦燥または制止(他者によって観察可能で、ただ単に落ち着きがないとか、のろくなったという主観的感覚ではないもの)。
(6) ほとんど毎日の易疲労性、または気力の減退。
(7) ほとんど毎日の無価値観、または過剰であるか不適切な罪責感(妄想的であることもある)(単に自分をとがめたり、病気になったことに対する罪の意識ではない)。
(8) 思考力や集中力の減退、または、決断困難がほとんど毎日認められる(患者自身の言明による、または、他者によって観察される)。
(9) 死についての反復思考(死の恐怖だけではない)、特別な計画はないが反復的な自殺念慮、自殺企図、または自殺するためのはっきりとした計画。
B. 症状は混合性エピソードの基準をみたさない。
C. 症状は臨床的に著しい苦痛または、社会的、職業的、または他の重要な領域における機能の障害を引き起こしている。
D. 症状は、物質(例:乱用薬物、投薬)の直接的な生理学的作用、または一般身体疾患(例:甲状腺機能低下症)によるものではない。
E. 症状は死別反応ではうまく説明されない。すなわち、愛する者を失った後、症状が2か月をこえて続くか、または、著明な機能不全、無価値観への病的なとらわれ、自殺念慮、精神病性の症状、精神運動制止があることで特徴づけられる。
2-2-3)混合性エピソード Mixed Episode (詳細)
A. 少なくとも1週間の間ほとんど毎日、躁病エピソードの基準と大うつ病エピソードの基準を(期間を除いて)ともに満たす。
B. 気分の障害は、職業的機能や日常の社会的活動または他者との人間関係に著しい障害を起こすほど、あるいは自己または他者を傷つけるのを防ぐため入院が必要であるほど重篤であるか、または精神病性の特徴が存在する。
C.その症状は、物質の直接的な生理学的作用(例:乱用麻薬、投薬、または他の治療)、または一般身体疾患(例:甲状腺機能亢進症)によるものではない。
*注: 身体的な抗うつ治療(例:投薬、電気けいれん療法、光療法)によって明らかに引き起こされた混合性様のエピソードは、双極I型障害の診断に数え上げるべきではない。
次は,「2-3)気分障害の分類(簡単な記述)」へ
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躁と鬱の波を繰り返す双極性障害(いわゆる躁うつ病)。大小の波が打ち寄せる、躁鬱の波打ち際でわたしたちは生きています。時にはとんでもない躁や鬱の津波におそわれて、絶望的な気分になったり、思わぬ修羅場迎え希望を失うこともあるかと思います。
知らず知らずのうちに、手痛い思いを沢山してきて、強烈に思ったことがあります。もっと早くから双極性障害の特性をきちんと知って、自分から病気と向かい合えば良かったということです。自分なりに取り組んでいたらという地団駄を踏む気持ちなのです。そうすれば自分の生き方、例えば個人的な生活や社会との関りもずいぶん変わっていたのではないかと思うからです。
けれども過ぎたことをいたずらに悔やむより、いまの自分を大切にして病気に取り組むことが先決です。それが新たな後悔を生まない、ただひとつの方法であると思います。
病気と向き合うのは早ければ早いほどいい、その方が治療のスタートや取り組みも早まります。また双極性障害の知識や理解(この場合大まかなもので構いませんが)のなさに寄る、根拠に薄く意味のない自己嫌悪からも開放されることでしょう。そして何と言っても、自分や周りの人への被害がかなり押さえられるはず。そんな思いから、ひとりの双極性障害I型の人間として、体験を通じて感じてきたことを、ごく個人的な経験からまとめてみました。病識を持つことの大切さと自己コントロールについてです。
次は、「わたしの間抜けな始まり」です。
病気への理解ですが、双極性障害(いわゆる躁うつ病)は、発症の仕方によっては比較的早期に診断名がつく場合もありますが、診断名がはっきりするまで大変時間がかかる症例もあります。
例えばうつ病相発症の場合、明らかな躁病相が出るまで不確定な場合があります。うつ病発症でさらに双極性II型障害の場合などは、軽躁の症状を本人が自覚するのがなかなか困難な場合もあります。そうすると主治医が、患者が軽躁を伴うことを認知するまで、必然的にかなり時間がかかるケースが出て来ます。もちろん症状の現れ方によっては、病名がはっきりするのが遅れるのが不可抗力の場合もありますが。でも単に本人の病気への理解の不足により、病気への対応が後手に回るケースもあると思います。
例えばわたしの場合です。ひどい鬱状態での初診でしたが、鬱を引き起こすような躁状態が、その直前にありました。家族はわたしの普段とは違う数々の言動から躁うつ病ではないかと感じ、鬱になる前の躁状態の話を初診時に主治医に分かっていた限り話したそうです。そういう経緯もあり最初からわたしには躁うつ病の診断が出ていました。でも本人は鬱の苦しさでいっぱいで、主治医に病名を告げられたかも記憶にないし、薬もただ処方されたものを内容も知らず機械的に飲んで床に伏せていました。
そういう経緯ですので、発症時には自分自身は初診時には、双極性障害だという実感が持てなかったと記憶しています。苦しい鬱状態での初診だったせいもあるでしょう。鬱になる前の1ヵ月以上に渡る躁病の症状に関しては、仕事や交友関係などでかなり大げさな言動をしてしまったので、強く後悔はしました。でも自分らしくない行動が病気によるものという意識は当事はまったくありませんでした。鬱については世間並みに知っていて、その自覚は否応なく持ちました。それだってあまり認めたくない気分でしたが。主治医には自責の念が強いし辛いし最悪の体調と訴えるものの、躁という症状に関しては本当に無知でした。考えもおよばなかった感じでした。ちょっと頭が冴えて気が大きくなり、素晴らしい閃きから行き過ぎた失態をしたという受けとめ方だったように思います。だから初診時にそれらの出来事を主治医に話した覚えもありません。周囲の人から見ると相当わたしらしくない奇異な言動があったにも関らずです。
はやく元気になりたい、いつもの自分に戻りたいとしか思えませんでした。そしてようやく鬱から抜け出し、日常生活に徐々に適応していく過程で、躁病相の「自分のこととは思えない言動」のことは忘れてしまいたいことだらけ。もちろん症状という意識はありませんでした。何とかその記憶を遥か彼方に追いやろうとしていました。そのうちに、何故あんなことをしたのだろうと、時々ぼんやりと不可思議な気持ちで思い出す程度になりました。鬱病相は仕事などのストレスで疲労したからだと納得させることができても、躁病相の自分は不可解過ぎてどうにも説明がつかないからです。自覚的には気分の高揚感、多幸感などもあり病気というマイナスなイメージではありませんでした。今となるとそこが双極性障害たる所以でもあるのですが、残念なことに躁病の症状への知識もありませんでした。
ですから躁病相の大げさな言動を自分の中で打ち消すことで、自分のそれまでの枠組み(発病前)を何とか維持しようと、必死で自己防衛をしていたのではないかと思います。
そんな訳で結果的に見ると、主治医も家族も病気を認知しているのに、本人の自覚がいちばん遅れたのでした。初診時の処方も、相当後になって、冷静な時に「本当に初診から躁うつ病だったのか?」と、カルテを一応確認してもらいました。紛れもなく気分安定薬が処方されていました。やっぱり・・・。覚えていないのですが、家族は当初わたしに躁うつ病だと説明をしてくれたそうです。でもようやく鬱が回復してきた脳には何も入って来ませんでした。いえ拒否反応があったのかも知れません。今になってみると穴があったら思いっきり飛び込みたい気分です。自分自身の双極性障害に対する無知と無自覚さが、その後の大きな躁鬱のカウンターパンチを無防備にくらう要因となりました。その時こそがわたしがようやく双極性障害の扉を自ら開いた時なのだと思います。
次は、「混乱期を超えて」です。
最初からこんなことを言うのもなんですが、自己コントロールと言っても、双極性障害(いわゆる躁うつ病)の場合はどうも一筋縄にはいきません。躁病相や鬱病相で、テンションが上がったり下がったりしてきますよね。その度合いがひどくなると、脳が自覚的な予測を超えて、正常な機能をしなくなる訳です。ですから当事者自身が理性的かつ客観的に、病状を把握したり判断するのに、どうしても無理が生じる、つまり目が曇るという状態になるのです。
この側面は双極性障害の持つ大きな特徴で、「病状が病識が超える」ことの一面と言えるでしょう。この事実を押さえておくことはとても重要なポイントです。自分の症状を把握できなければ、病相が悪化した時に、自己コントロールしていくことが、かなり困難になる可能性を免れませんからね。それでもなお、自己コントロールの必要性を、経験的に感じるのは、コントロールをしていても引き起こされるだろう損失と、まったくコントロールなしで無防備に引き起こされる損失とを比べると、天と地ほどの開きがある、と言っても大げさではないということです。また、その境界線を越えないようにできるだけ先手を打つ必要があります。
自己コントロールによって、病状の把握やメンタルな面での安定に結びつくと考えます。生活習慣の把握と部分的な改善も安定の亜助けになります。個人差はありますが対外的な言動を自覚することができ、社会的信用を守ることや再構築にもつながると思います。
ただ自己判断に限界(病識を失う)もあるので、病気に理解のある信頼できる人、同居する家族や近親者の意見に耳を傾ける姿勢や態度も大切です。また第三者の判断も自分のバランスを見るのに役立つでしょう。自分とそれを取り巻く世界を少し俯瞰的に眺めてみたり、近寄って感じてみたり、いろんな角度から確認しながら、症状を自覚していくことは、地道なことですが、とても役に立ちます。ともかく積み重ねがものを言うのです。柔軟性を持った対応で病気に臨みましょう。
次は「誰のためでない、ただ自分にために」です
またまたきついことを書きますが、どうもにもならないこともあるものでして・・・。
双極性障害(いわゆる躁うつ病)は現在では完治がむずかしい、あるいは無理だろうと言われています。薬物療法に関しても、気分の波を穏やかにする気分安定薬による維持療法を除いては、躁鬱の増悪に関しての対処療法です。今のところは完治への薬物療法は確立されていません。また病状は個人差があるだけでなく、日照時間など季節との関連性やライフイベントなどの外因と関連性がある場合もあります。ただ自分を例にとってみると、外因とは恐らく無関係に、躁鬱の流れや症状が時として想定外に変化していく経緯を経験しています。
例えば、躁から鬱、あるいは鬱から躁、と比較的順番に病相が現れていた時期もありますが、