双極性障害の病識を持つことが大きなはじめの一歩
情けない当事者だったわたしも、パターンが見え出してからは、躁病を意識的に注意するようになりました。その間に戸惑いも混乱もありました。しばらくは「病識」をきちんと持てなかったために、回避できたかもしれない失敗を、とにかくメチャクチャしたように思います。病識が足りなかったために、自己観察が甘くなり、受診時に主治医への症状の申告が沢山抜け落ちてしまったこともあります。結果、躁病の症状と薬物処方のギャップ(薬が症状に対して少な過ぎる)を生んで、症状を悪化させたこともあります。はっきりは覚えていませんけれど、何度か躁のさまざまな症状を経験して、わたしはようやく「病識」を自覚的に持てるようになったのだと思います。双極性障害を「受け入れる」と言う意味合いにおいてです。なんと奥手だったのでしょう。初期に病識を持つのが遅れた大きな敗因は、鬱が治まると病気のことを考えるのを何となく避けてしまい、双極性障害の薬物療法の基本や躁鬱の基準となるエピソードなどの知識を真正面からひも解かなかったことです。
病名を知ったら、次は自分から病気を知りましょう。治療に関して最初のうち双極性障害は対症療法です。気分安定薬が出て維持量に達すると本格的治療になります。主治医が病気の概念を、親切に時間をかけて説明してくれることを期待しても無理があります。当事者本人の自発性がとても大切です。いまは当事者向けの専門書もいろいろ出ていますし、インターネット上で調べることも可能です。さあ、あなたはもう双極性障害の「病識」を得ていますか?それともこれからですか?
ヤダリンの精神科Q&A
http://www2.cc22.ne.jp/~hiroki/index.htm
最大の課題それは病識の獲得できること
http://www2.cc22.ne.jp/~hiroki/hitorigoto-62.htm
精神科の病気の治療上、最も大切なことは何ですか。
http://www2.cc22.ne.jp/~hiroki/a4.htm
精神分裂病の患者さんの場合、服薬中断による再発が多いということですが、服薬を中断する理由としてどういうことが考えられますか。
http://www2.cc22.ne.jp/~hiroki/a43.htm
(ミミ注:病名は現在は統合失調症です。内容的には双極性障害にも当てはまり、大変参考になると思います)
二宮英の「病識」の定義『病識』とは? (抜粋)
『病識』insight,self-understandingは、患者自身が病気であるということを自覚することです。自覚することで治療を積極的に受けることができます。病識が乏しいと治療に妨げになることがあります。(二宮英:薬物療法と薬剤師、p26日本薬剤師会,日本病院薬剤師会(1984)より)