ころんだカモメで書いたように,臨床精神医学(アークメディア)7月号は気分安定薬が特集でした。
特集”気分安定薬の現状と課題” 2008年 37巻 7号
その中の次の記事の,解説をします。私の独断と偏見で書いているのできちんとした要約ではないけど,面白い問題点で自分でもいつも考えていた事でした。
非定型抗精神病薬は気分安定薬になりうるか?―気分安定薬の臨床の現状とその問題点について, 歴史的経緯と今後の展望を含め, 幅広い視点からの解説―
堤祐一郎 先生の総説
Editorial 論説 全部訳しました。一部意訳あります。
Treatment of Rapid-Cycling Bipolar Disorder(BP): Are Antidepressants Mood Destabilizers?
ラピッドサイクラー(RC)の治療:抗うつ薬は気分不安定薬か?
てのがありました。
最初、Destabilizerを読み間違えたけど、これは抗うつ薬は気分不安定(化)薬Mood Destabilizersとでも訳すのでしょう。
以前のエントリー記事でも紹介しました心身障害者扶養共済制度ですが、その条件が平成20年4月より改定されました。前よりも掛け金が上がって保障内容は同一なので、事実上の改悪となります。
心身障害者扶養保険共済制度の改正について(独立行政法人福祉医療機構)
その理由は、
しかしながら、平成8年の国及び道府県市からの公費負担を含めた見直し以降、運用環境の変化に伴う運用利回りの低下や、障害者の平均寿命の伸長による年金給付期間の長期化等により財政が悪化し、将来の年金支払を確実に行なえない恐れが生じております。
とのことです。
ラピッドサイクラーは1年間に4回以上気分エピソード(鬱,躁,軽躁,混合)あるいはムードスイングがあるものを言います。
それに対して,1ヶ月以内に1サイクル以上来てしまう人を,ウルトラ・ラピッドサイクラー(ultra-rapid cycling)と言います。
さらに,1日で1サイクル以上来るならば,ウルトラ・ウルトラ・ラピッドサイクラー(ultra-ultra-rapid cycling)あるいはウルトラディアン(ultradian)といいます。
この状態は,混合状態(エピソード)と理論上区別がつかなくなります。
はいろうず家では、長い間、母親が子供たちに連絡が取れず悩んでました。
「忙しいだろうから、電話するのはねえ」と。
Bipolar spectrumとは、Akiskal(1983)によって発表された双極性障害の新しい概念です。その背景としてAkiskalは、双極性障害と単極性障害の間に色々な疾患がありえること,また双極性障害をより広く考えるべきとした事によります。
年代によって発展しつつある概念です。
表1) 1983年当時は
双極I型:本格的な躁うつ病
双極II型:反復性うつ病と自然発生の軽躁病
双極III型:双極III型は反復性うつ病単独だけど,躁病の家族歴をもつか,抗うつ薬で躁転するものをさします。
厳密な単極性うつ病
「医療化」の概念は,イリイチの『脱病院化社会』(1976=1979)により,1970年代以降アメリカを中心として,学問領域を超えて幅広く知られた概念です。「医療化」とは,従来は別の領域─道徳,宗教,司法など─において扱われていた事柄が医学的な用語や概念を用いて再構成され,その事柄の「管轄権」が医療へと譲渡されていくようなプロセスを指します。
http://www.lit.osaka-cu.ac.jp/UCRC/ja/zasshi/pdf/zasshi10/p129.pdf
軽い病気なら仕事をしながら自然回復力で治癒を待つけど,より重症になると,個人の社会的役割が果たせなくなり,仕事を休むことが認められます。その代わり,病人としての役割が与えられ,安静にして回復に努力すること,医師と協力して治療にあたる義務などが課せられます。パーソンズの医療社会学などで提唱された概念です。
彼は、スティグマを負った人々への劣等視が社会的に正当化されていることを論じました。その結果、スティグマを負った人々は差別という形で様々な社会的不利を被ることになるのであります。
FDA顧問委員会は,抗けいれん薬が自殺(希死念慮と自殺企図)を増すリスクを認めたけど,黒箱警告の必要はないとしました。
2008.7 ただし,患者の処方ガイドには記載するように推薦されました。
11の抗けいれん薬が上げられ,その中にデパケン,テグレトールが入っていました。